転職を考えている看護師さんは、病院(病棟・外来)、施設(老人ホーム、デイサービスなど)、訪問看護、クリニック、美容クリニックなどを選択肢として考えているのではないでしょうか?
私自身、転職活動を始めるまで看護師のキャリアで治験コーディネーターを目指せるということを知りませんでした。
そもそも治験コーディネーターという名前は知っていても、仕事内容がイメージできない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、治験コーディネーター(CRC)と、治験コーディネーターを専門に扱う転職サイトCRCJOBについて紹介します。
こんな人にオススメ
- 転職を考えている
- 薬が好き、興味がある
- 将来的にお給料をあげたい
- 夜勤がつらい、看護師を長くは続けられないと考えている
- 人間関係でうまくいかなかった経験がある
- 医療行為の責任が重すぎてつらい
- 40代、50代で看護師をしている自信がない
この記事ではこんなお悩みを解決します!
本記事の内容
- 治験コーディネーターとは?
- CRCJOBとは?
- 治験コーディネーターの採用試験の実際
- 治験コーディネーターになるメリット
- 治験コーディネーターになるデメリット
- こんな人が治験コーディネーターに向いている
治験コーディネーターとは
仕事内容
製薬メーカーが開発した新薬は、そのまま効果や効能、安全性を試さずに販売することはできません。
その新薬を健康な人や実際の患者さんに使用してもらい、有効性や安全性を確認し、厚生労働省に承認をもらうための試験を「治験」と言います。
治験を実施する医療機関において治験のスムーズな進行をサポートする、薬と薬を使用する患者さんを結びつける仕事が「治験コーディネーター(CRC)」です。
具体的には、治験に協力してもらう患者さん(被験者)への説明補助、被験者のケア・相談対応、治験対応医師への連絡、検査・投薬スケジュールの調整、関係部署との連絡・調整、データ管理など、治験に関する医学的な判断を伴わないコーディネート業務全般を行います。
医学的な判断は伴いませんが、仕事は多岐に渡り、多くの知識やノウハウを必要とします。
治験コーディネーターとして働くには、2種類のパターンがあります。
- 大学病院や研究センターなどの医療機関に看護師として所属し、院内治験コーディネーターとして業務を行う
- 医療機関で行われる治験業務を支援する専門機関(SMO)に所属して医療機関に出向する
院内治験コーディネーターの募集は少なく、転職によって新たに治験コーディネーターを目指す場合は、SMOに所属するのが一般的な方法です。
治験コーディネーターになるには、
看護師、准看護師、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、臨床心理士、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士のいずれかに該当する所有資格があり、臨床現場経験が1年以上あることが条件となります。
※もしくは、治験コーディネーターの経験がある場合(就職希望先の条件の確認が必要)
看護師の比率が高いSMO(治験施設支援機構)では、20~30%が看護師出身です。
タイムスケジュール
治験コーディネーターとして経験を重ねると、徐々に複数の治験を掛け持ちして担当できるようになっていきます。
初めは1試験ですが、3~5試験を担当している人が多く、多い人は最大10試験近く担当する場合があります。
それでも、治験コーディネーターは準備や報告など、デスクワークの多い仕事です。
1週間のスケジュール例
□月曜日
8:30 被験者来院対応
12:00 昼食
13:00 次回被験者来院対応に必要な物品の確認と準備
17:00 新規試験についてSMAと医師の面談に同席
17:30 退社(直帰)
□火曜日
9:00 被験者来院対応
13:00 昼食、移動
14:00 治験の実施に必要な資料や物品の確認
14:30 新規治験についてSMAと医師の面談に同席
16:00 被験者来院対応
18:00 退社(直帰)
□水曜日
10:00 資料作成(社内)
12:00 昼食
13:00 社内研修
16:00 チームミーティング、報告書作成
17:30 退社
□木曜日
9:00 被験者来院対応
12:00 昼食、移動
14:00 社内ミーティング
17:30 退社
□金曜日
8:30 被験者来院対応
11:30 治験薬搬入状況確認
12:30 カルテ確認作業
13:30 昼食、移動
15:00 医師との面談
15:30 被験者来院対応
17:30 退社(直帰)
□土曜日 休み
□日曜日 休み
治験を行う病院の都合で土曜日に説明等で出勤する場合、代わりに平日を休みにすることができます。
うまく調整ができれば、ママさんは子どもの行事に合わせて平日を休みにすることができます。(もちろん有給休暇を使っても良いです)
CBCJOBとは
治験コーディネーターに特化した転職支援サイトです。
転職エージェントがCRCになるために、丁寧に転職をサポートします。
- CRCに特化しているからこそ、面接に至る書類作成、内定が出る面接対策が行える
- 元CRC経験者の転職エージェントが在籍していて、CRCに転職するメリット、デメリット・やりがい・大変なところを事細かに伝えられる
- 業界大手SMO企業を招いて、CRCの転職説明会を行っている=企業と深いつながりがある
治験コーディネーターの採用試験では、看護師の就職活動とは企業側の見る視点が大きく異なります。
看護師の面接では、条件のすり合わせの意味合いが大きいですが、治験コーディネーターの面接は社会人としてのマナーややる気など、一般的な就職活動で見られるような内容を評価されます。
また、SPI検査を取り入れている企業もあります。
SPI検査とは
リクルートマネジメントソリューションズが開発した適性検査の1つで、性格特性や基礎的な知的能力を測定するものです。
看護師から治験コーディネーターへの転職
実際の採用試験
私自身、治験コーディネーターの採用試験を受けたことがあります。
そのときの経験や、周りの治験コーディネーターから聞いた話を書いています。
応募(書類選考)
基本的には履歴書と職務経歴書の作成が必要です。
病院や施設への転職を考えている看護師の場合は、きちんとしたものを用意できていなくても選考を通過できることが多いですが、治験コーディネーターの選考の難易度は看護師と比較し2~3倍であると言われています。
看護師であっても、書類のクオリティーや経歴によっては書類選考で落とされる場合もあります。
また、応募する職種が看護師だけでなく臨床検査技師や管理栄養士、薬剤師や治験コーディネーター経験者など幅広く、看護師ほど転職市場が売り手市場ではないため、応募すれば内定がもらえる、というイメージで手を抜いてしまうと他の職種出身の応募者に書類選考で負けてしまいます。
地域やSMO次第ですが、書類選考通過は50%程度と言われています
指定された検査、講義の受講など
書類選考を通過すると、私の受けたSMOでは事前にSPI検査の受検と会社紹介の動画の視聴をするよう指示がありました。
筆記試験・面接
私の受けたSMOでは、医療基礎知識のテスト(30分)がありました。
出題範囲は人体の構造から具体的な疾患の診断基準まで幅広く、対策できるレベルではないと思います。
持っている知識で勝負!
面接は約90分ありました。
かなり時間が長いので、対策していた質問以外の質問も複数あると思います。
その場で考えて答えるしかないのですが、予習していないと困ってしまう内容もあるので、注意が必要です。
例えば、
- 「治験コーディネーターという仕事は看護師として働いているとあまり馴染みがないと思いますが、今回勉強してこられたことと思います。治験コーディネーターとはどのような仕事なのか、説明してください。」
- 「治験コーディネーターとして働くなら、弊社以外にも複数のSMO(治験施設支援機関)がありますが、その中で弊社を選んだ理由を教えてください。」
- 「あなたが縁あって弊社に来られるとしたら、ここでどのような活躍ができると思いますか?」
といった質問を実際に受けましたが、これは治験コーディネーターの仕事内容や、採用試験を受けるSMOの特徴を理解していないと答えるのが難しいです。
とりあえず転職活動としていろいろな病院・施設・クリニックを受けよう!
という方も多いと思いますが、治験コーディネーターの場合は他より多めに予習が必要かもしれません。
メリット
夜勤がない
夜勤が体に合わないという方、多いと思います。
また、若い頃は問題なく夜勤をできていても、年齢を重ねる毎に夜勤が辛くなるということもあります。
女性の場合は、ライフステージの変化で、妊娠中の夜勤はかなり体に負担が大きいですし、子どもが小さいうちは夜勤のため夜家を空けるのは避けたいという事情もあると思います。
治験コーディネーターなら、夜勤は絶対にありません。
重労働がない
看護師をしていると、体位変換やオムツ交換、患者さんの移乗などで、腰を痛める人が多いです。
また、人数の少ない職場では、妊婦さんでも無理をして重労働をしないといけない場面もあるかと思います。
治験コーディネーターの仕事は、患者さんへの直接介助はありません。
直接的な医療行為を行わない
治験コーディネーターの業務は幅広く、もちろん責任も伴いますが、直接的な医療行為は行いません。
・自分のミスで患者さんに重篤な合併症を起こしてしまった。
・患者さんが転倒し骨折してしまった。
・誤って別の患者さんの薬を投与してしまった。
等の重大な事故を起こす恐怖や、プレッシャーはありません。
自分でスケジュールを組める
病院へ訪問する日時はあまり融通が利かないですが、それ以外の時間はある程度融通が利きます。
午前中病院での予定があれば会社に寄らず直接病院へ出勤したり、夕方に病院から直帰したり、土曜日に仕事があれば代わりに平日を休みにしたり。
プロジェクトによって業務量が変わり、繁忙期では時間外勤務や休日勤務もある場合がありますが、ナースコールや急変で振り回されることはなく、基本的には落ち着いて自分の計画通りに仕事を進められます。
苦手な同僚と行動を共にしなくてよい
研修期間が終わり、一人立ちすれば、基本的に1人で行動する場面が多くなります。
会社での報告や書類作成、確認依頼などの仕事はありますが、常に同僚と一緒にいるわけではありません。
看護師の人間関係に苦労していた人にとっては、気が楽かもしれません。
社会人としてのスキルアップ
病院で勤務していると、丁寧語は使いますが、どちらかというと親しみのあるフレンドリーな話し方になると思います。
特に、耳の遠いお年寄りにはしっかりした敬語よりシンプルな言葉遣いの方が伝わりやすい場合もあり、完璧な敬語が身につくチャンスはあまりないのではないでしょうか?
医師や看護師長など、目上の人にもフレンドリーに話すことが多いと思います。
また、ビジネスメールや名刺交換など、看護師をしていると身につけられないビジネスマナーを習得できます。
お給料が上がっていく
看護師は、初任給は比較的高いとされていますが、一般的な会社員のような昇給はあまりないことが多いと思います。
ラダーがあがったり、主任など肩書がついたりと、昇給のタイミングはありますが、30代になるといつの間にか基本給は他の仕事をしている友人より低いというのは、あるあるではないでしょうか?
治験コーディネーターは夜勤手当がない分初めはお給料が少ないですが、ベテランになると年収600~700万円と、看護師以上の高収入も期待できます。
今後の職業の選択肢となる
未経験から治験コーディネーターになるには、30代前半まででないと雇ってもらいにくいそうです。
しかし、経験者であれば、40代、50代でも治験コーディネーターへの復職が可能な場合が多いです。
看護師の仕事が好きで、治験コーディネーターになると看護から離れてしまうことが心残りの方、治験コーディネーターが自分に合うか心配という方、一度チャレンジし、治験コーディネーターというキャリアを作れば、今後看護師をすることが体力的に厳しくなったときに、年齢を重ねてからでも治験コーディネーターになるという選択肢を持てるのは強みとなります。
デメリット
臨床に戻りづらくなる
点滴や創傷処置の手技、アセスメント力など、臨床を離れてしまうと看護師としてのスキルは停滞(低下)してしまいます。
看護師としてのブランクが長くなると、再度転職して臨床に戻るというのはハードルが高くなっていきます。
やっぱり看護師として患者さんと関わるのが楽しかったな…と看護師への未練があり、治験コーディネーターを辞める人も多いそうです。
必要な勉強量が多い
看護師の転職の場合、担当する診療科や部署が大きく変われば知識が足りず勉強に追われる場合もあると思いますが、経験のある部署の場合は患者さんの状態や治療内容について理解できますし、診療科が変わったとしてもベースの知識があるので苦労は少ないかと思います。
治験コーディネーターへの転職の場合、新たに勉強する内容は多いです。
薬に興味があり、新しいことを学ぶのが好きでないと、勉強がつらいかもしれません。
初めは病棟看護師よりお給料が下がる
それぞれの職場の昇給の制度にも寄りますが、看護師は夜勤手当や時間外手当があるため、お給料がある程度あったと思います。
治験コーディネーターへ転職すると手当が少ないため、初めはお給料がかなり下がる場合が多いです。
治験コーディネーターとして働く看護師の平均年収は、未経験の場合300~400万円と言われています。
しかし、勤続年数を重ねるに連れ、徐々にお給料は上がり、先述のように年収600~700万円を期待できます。
残業代がつきにくい
医師や被験者の都合で18時以降に面談の同席があったとしても、その分出勤を遅くする日をつくるなどして、勤務時間を調整することが多いです。
また、遠くの病院での被験者来院対応などの業務がある場合、夕方まで対応していても、その後の帰りの移動時間は業務時間に含めず直帰として対応します。
実際の帰宅時間はかなり遅くなっても、「残業代」としてお給料が増えることはほとんどありません。
急性期病院で勤務しており夕方に緊急入院があると明確な「時間外労働」となり、帰りが遅くなれば「残業代」としてわかりやすい報酬がありますが、治験コーディネーターはそうとは限りません。
今月は夜遅くまで頑張ったからお給料が多い!というのはほとんどありません。
まとめ
治験コーディネーターに向いている人は、下記のようなタイプです。
- 薬に興味があり、医薬品の開発を通して人々の健康に貢献したい気持ちがある
- 新しいことを勉強するのが好き
- 多職種とのコミュニケーションや調整業務が得意
- 患者さんの精神的ケアやサポートが好き
- 症例報告書や電子カルテ入力などの事務業務が得意
現在の仕事が合わないと感じている看護師や看護師以外の医療系職種の方、環境を変えてこれまでと違う仕事に挑戦したい方、治験コーディネーターを目指してみませんか?
まずは、治験コーディネーターに特化した転職サイト、CBCJOBに登録し、相談してみましょう!