看護師の仕事って、学生時代の座学の知識ももちろん大切ですが、患者さんや先輩・先生とのコミュニケーション能力や、要領よく仕事をこなしていく力も必要です。
私の性格とコミュニケーション
私は、学校のテストはわりと得意なタイプですが、人見知りのため親友以外とのコミュニケーションは苦手でした。
また、実習のレポートなどはかなり時間をかけ、自分のペースでじっくりやりたいタイプでした。
学生時代を振り返ると実習の評価もなかなか良かったのですが、それは患者さんとの関わりよりも、レポートで評価を稼いだと思っています。笑
なので、社会人生活が始まり、友人以外とコミュニケーションをとらないといけないことが、まず大変でした。
自分の考えはあっても、うまく伝えられない
わからないことを、先輩に質問できない
先輩に迷惑をかけてしまったので謝りたいけど、謝ることもできない
緊張しすぎて患者さんや先輩とスムーズに会話ができない
やるべきことはわかっているけど、全然終わらない
などなど
私が成長するために
優秀な同期
私の同期はとてもコミュニケーション能力の高いタイプで、すぐに先輩からかわいがられ、患者さんと仲良くなり、要領も良いので先輩の想定より早く仕事を終え「何かできることはありますか?」と声をかけにいけるような、とても優秀な人でした。
同期と自分を比べて落ち込むことは、本当に多かったです。
しかし、なんとしても食らいつかないといけない、自分のペースで良いから成長していかないといけない、先輩に見捨てられたら成長が止まってしまう、と思い、仕事はできないし愛想のない後輩ではあるけれど、やる気はあることをアピールすることにしました。
私にできること
そこで思いついたのは、毎日『先輩から教わったこと、自分で学習したこと+質問、先輩が思っていそうなこと+改善点』を紙にまとめ、関わってくれた先輩に、次に会うとき提出することにしました。
例えば、手術後の患者さんを受け持った時は
- 病室に準備する物品
- 患者さんの観察項目
- 必要な記録の内容
- 今回自分ができていなかったこと
など、その日先輩から教わったことを紙にまとめました。
本当に情けない新人だったので、教わったのにメモが足りていないこともありましたが、その紙を先輩に提出することで「あと、これも必要だよ」と先輩に書き込んでもらえることがありました。
また、その日に先輩から教わったことだけでなく自分で勉強したこともメモすることで、現場では何もわかっていないように思われていても、勉強していることを伝えることができました。
「これ、わかっていないかと思ったけど、ちゃんと勉強してきていたんだね」と先輩に言われることもありました。
あとは、その日先輩から注意を受けたり、先輩の表情が曇ったり、自分でうまくいかなかったなと気づいたことについても、「次からこのように改善したい」と書きました。
例えば、一人の患者さんのことでいっぱいいっぱいになり、他の患者さんとの約束を忘れていた、先輩の患者さんの搬送を一緒にするはずが他のことをしており気づけば先輩は他の人とやっていた、仕事の効率が悪いため少ない仕事量なのに終わらなかった、など、直接先輩に怒られなかったことでも、先輩が気づいていて、思うことがありそうなことを、紙にまとめました。
そうすると先輩は、「わかっていたならいいね」「私なら忘れないようにこんな対策をするよ」と、優しい対応をしてくれるのです。
努力もしてるし、やる気もあります!
以上のように、コミュニケーション能力の低い私は、仕事が終わってから1日を振り返り、紙にまとめ、先輩に読んでもらうことで、仕事はうまくいかないけど努力はしていて、やる気はあるんですとアピールを続けました。
先輩も、毎回こんな紙を持ってくる後輩がいたら(少し面倒くさいとは思いますが笑)、仕事はできないなと思っても、やる気がないなとは思わないはずです。
なので、いろんな先輩から頻繁に「頑張っているね」と声をかけてもらっていました。
そして、2年目になり初めて後輩ができたときに、看護師長さんが新人さんに向かって「頑張っていれば、1年でこんな立派な看護師になれるんだよ」と私のことを紹介してくれ、私は嬉しくてナースステーションで泣いてしまいました。
ちなみに、紙にまとめるというのは手書きでなく、パソコンにWordで書いていました。
そうすれば、別の日に翌日の予習をする際「前回の学びと反省点」をまとめやすく、当日の朝その日フォローしてくれる先輩に「前回こんな感じだったので、今日はこれに気をつけてやっていきます」と、忙しくても口下手でも、紙を提出することで先輩に伝えることができるからです。